2024年から新NISAがはじまり、テレビやネットなどで投資に関するニュースをみかけることもだいぶ増えてきました。
話題となっている「NISA」ですが、いったいどれくらいの人がこの制度を利用しているのでしょうか。
この記事では、旧NISAに関する情報をまとめて紹介しています(新NISAに関する情報はまだ公表されていませんでした)。
結論を先に言ってしまうと、成人全体の5人に一人がNISAを利用していて、一番割合が高かったのが30代で26%!
30代の人は、4人に一人がNISAを利用していることになります。
NISAの口座数(2023年9月末時点)
2023年までの旧NISAでは、「一般NISA」か「つみたてNISA」のどちらかしか選ぶことができませんでした。また、一人一口座しか作ることができないので、NISAの口座数とNISAの利用者は同じ数になります。
それぞれの口座数(利用者)と合計は次の表のとおりです。
分類 | 口座数(利用者) |
一般NISA | 1128万4963 |
つみたてNISA | 906万2349 |
合計 | 2034万7312 |
口座を開設できるのはどちらも18歳からになります。2022年までは20歳以上の人しかNISA口座を開設できませんでしたが、2023年から成人年齢が引き下げられたので、2023年からは18歳以上となりました。
日本の成人人口(2023年9月)は1億692万人でNISA口座の開設数は2034万人なので、日本人のおよそ5人に一人(19%)がNISA口座を開設していることになります。
NISA制度がスタートした2014年末では口座数は650万口座だったので、NISA利用者数は8年で3倍以上になっています。
年代別のNISA利用割合
NISAをやってる人の割合を年代別に計算してみました。
年代 | NISA(人) | 人口(万人) | 割合(%) |
全体 | 20,347,312 | 10,692 | 19.0 |
10代 | 70,412 | 220 | 3.2 |
20代 | 2,154,558 | 1,274 | 16.9 |
30代 | 3,553,993 | 1,345 | 26.4 |
40代 | 3,853,211 | 1,692 | 22.8 |
50代 | 3,716,765 | 1,789 | 20.8 |
60代 | 3,068,605 | 1,484 | 20.7 |
70代 | 2,585,071 | 1,631 | 15.8 |
80代 | 1,344,697 | 1,257 | 10.7 |
総務省統計局「人口推計の結果の概要(2023年9月速報値)」※一部改変
割合は30代が最多で26.4%!約4人に一人がNISAをやっていることになります。
数年前までは「投資はお金を持っているごく一部の人がやるもの」と思いこんでいましたが、どうやら間違っていたみたいですね。
銀行預金とNISAの20年後のシミュレーション
金融庁の「つみたてNISA早わかりガイドブック」によると、20年間投資をした場合の平均利回りは2~8%となっています。
間をとって、投資のリターンが年利5%だとして20年間のシミュレーションをしてみました。
毎月2万円ずつ、銀行預金、投資、または両方で運用した場合の結果になります。
分類 | 運用方法 | 20年後の資産 | 評価損益 |
A | 銀行預金:2万円 | 4,800,478 | +478円 |
B | 銀行預金:1万円、NISA:1万円 | 6,219,829 | +2,219,829円 |
C | NISA:2万円 | 8,220,673 | +4,220,673円 |
あくまでもシミュレーションなので、実際の運用を保証するわけではありませんが、金融庁の過去のデータから見ると十分実現性はあります。
長期の資産形成は、NISAをやるかやらないで信じられないくらいの差がつきます。
「投資をやらない」というもの選択肢の一つですが、「気づいたら周りの人はみんなやっていて、自分だけ資産が増えていない」という可能性もあるので気を付けてくださいね。
まとめ
日本全体でみると、NISAをやっている人は5人に一人という割合でしたが、世代別にみると割合にバラツキがあることがわかりました。
2024年1月からは「新NISA」がはじまり、投資をしやすい環境になったので、NISA利用者数が増えることが予測されています。
超低金利時代と呼ばれる今、資産が銀行預金だけというのはあまりにもリスクが高すぎます。
インターネットやスマホが普及し、投資は身近なものになりました。
資産形成の一つの手段としてNISAを試してみてはいかがでしょうか。