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【初心者向け】NISAとiDeCo、どっちから始める?違い・メリット・向いている人をやさしく解説

2025年5月11日

「NISAとiDeCo、どっちを始めればいいかわからない…」

そんなふうに悩んで、なかなか一歩が踏み出せない人、多いんじゃないでしょうか?

どちらも「税金がかからない」お得な制度ですが、目的や仕組み、メリットに違いがあります。

この記事では、投資がはじめての人でもスッと理解できるように、NISAとiDeCoの違いをやさしく整理しました。

「どっちが得か」ではなく、「自分に合うのはどっちか?」を一緒に考えていきましょう!

1. NISAとiDeCoってどう違うの?ざっくり比較

まずはざっくり違いから。

項目NISAiDeCo銀行預金
引き出し自由度いつでもOK原則60歳まで引き出せないいつでもOK
運用益非課税非課税課税
掛金の所得控除なし全額が所得控除なし
元本保証なしなしあり(1,000万円まで)
向いている目的中長期の資産形成老後資金の準備短期の用途
NISAとiDeCoの比較
  • NISA → 資産形成向け。いつでも引き出せる柔軟さが魅力。
  • iDeCo → 老後資金づくりに特化。60歳まで引き出せないけど節税が強い。

どちらも「利益に税金がかからない」という点では共通していますが、 「いつ使えるか」「どう節税できるか」「誰が使えるか」などの違いがあります。

2. 制度の目的と使い方の違い

NISAは、「将来使うかもしれないお金を、じっくり育てていく」ための制度です。 教育資金や住宅資金、自由に使いたいお金にぴったり。 いつ引き出してもOKなので、家計の中で調整しやすいのが魅力です。

iDeCoは、「将来必ず必要になるお金=老後資金を、確実に積み立てる」制度。 60歳まで引き出せない分、しっかり節税できます。

目的の違いをおさえるだけでも、自分にとっての“使いやすさ”が見えてきます。

3. 節税効果で比較する

NISAとiDeCoは、どちらも「非課税」で投資ができる制度ですが、節税の仕組みと効果の出方が大きく異なります。

NISAの節税効果

NISA(特に新NISA)は、運用で得た利益に対して約20%の税金がかからないという仕組みです。たとえば、100万円の利益が出た場合、通常の課税口座であれば約20万円が税金として引かれますが、NISAであればそのまま全額が手元に残ります。

NISAの節税効果は「利益が出た時に大きく効く」というタイプ。元本割れしていると節税の恩恵は受けにくいため、長期運用と分散投資でリスクを抑えることが前提となります。

iDeCoの節税効果

iDeCoは、掛金が全額「所得控除」されるという大きな特徴があります。これにより、今支払っている所得税や住民税が安くなるのがポイントです。

節税効果を利用することで、運用期間中の手取りを増やすことができます。

たとえば年収400万円の会社員が、iDeCoで月1万円(年間約12万円)積み立てた場合、

  • 所得税と住民税あわせて年間約1.8万円の節税効果があります。
  • 25年間続けると節税額は45万円以上にもなります。

節税シミュレーション(年収400万円、月1万円積立、利回り5%、期間25年)

最終的な資産額だけで見ればNISAがやや優勢ですが、所得控除まで含めると、実はiDeCoのほうがトータルでお得になることもあります。

項目NISAiDeCo銀行預金
拠出総額300万円300万円300万円
手数料総額なし-5.4万円なし
運用益+596万円+586万円+6万円
65歳での資産額約896万円約881万円約306万円
運用時の節税なし+45万円なし
最終的な価値約896万円約926万円約306万円
節税シミュレーション

運用期間が長く、拠出金が多かったり、所得が多い人ほどこの所得控除のメリットが大きくなります。

ただし注意点もあります。将来、退職金をもらう予定がある人や、公的年金の受給額が一定以上になる人は、iDeCoの受け取り時に税金がかかるケースもあります。

いずれにせよ、銀行預金と比較するとものすごい差なので、長期運用をする際はどちらかあるいは両方をやってみることをおすすめします。

4. 引き出しルールの違いに注意

ここ、とても重要です。

  • NISA → いつでも売って、引き出せる(途中で使える)
  • iDeCo → 原則60歳まで引き出せない(ロックされる)

「急にお金が必要になったら困るかも…」という人は、まずはNISAの方が安心です。 ライフステージによっては、途中で資金が必要になる場面もありますよね。

「絶対に老後のために残したい!」という人にはiDeCoがぴったり。 自分で触れないお金として“別枠管理”する感覚で使うと効果的です。

貯金がなかったり、貯金があっても近い将来大きなお金が必要そうな人は、いつでも引き出せるNISAがおすすめです。

5. 自分にはどっちが合う?向いている人チェックリスト

どちらが合うか迷ったときは、「年代」「収入」「お金の使い道」「投資経験」などで分けて考えてみましょう。

特徴NISAが向いている人iDeCoが向いている人
年代20〜40代の幅広い人30代後半〜60歳までの働く世代
所得所得控除の恩恵が少ない人課税所得がある人(会社員・自営業)
お金の使い道柔軟に使いたい・いつでも引き出したい人老後のために確実に積み立てたい人
投資経験初心者も安心初心者でもOK(選べる商品が少なめでわかりやすい)
NISAとiDeCoの比較

どちらも「投資初心者OK」ですが、迷ったらNISAからスタートするのが一般的です。

6. 両方使うとどうなる?併用のコツ

実は、NISAとiDeCoは“併用できる”んです! 非課税の枠も別々なので、合わせ技が最強。

たとえば:

  • NISA → 月1万円で中期的な資産形成
  • iDeCo → 月1万円で老後資金づくり

「とりあえず両方1万円ずつ」と決めてしまえば迷いません。

ポイントは、“使うお金”と“貯めるお金”を分けて考えること。 家計の中で“役割”を与えるだけで、お金の管理がぐっと楽になります。

7.よくある質問(Q&A)

どっちを先に始めたらいい?

貯金にあまり余裕がないならNISAからがおすすめ。iDeCoはお金がロックされるので、余剰資金で始めるのがベスト!

併用したら確定申告が必要?

基本いりません。iDeCoは年末調整でOKなケースがほとんど。

専業主婦でもiDeCoは意味ある?

所得がないと節税にはなりませんが、運用益の非課税メリットは使えます。

損することはある?

元本保証ではないけど、長期でコツコツ続ければリスクは抑えられます。

8. まとめ|“自分に合った制度”で、ムリなく資産形成を

  • 「資産をじっくり育てたい」ならNISA
  • 「老後資金を確実に準備したい」ならiDeCo

どちらも未来の自分のために役立つ制度です。

最初の一歩は、小さくてもOK。 「よし、やってみようかな」と思ったその瞬間が、始めどきです。

NISAとiDeCo、それぞれのメリットを知った今だからこそ、自分に合った制度から無理なく始めてみてくださいね。

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